【学会事務局】
事務局長:鎌田 亮
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北里大学獣医学部獣医学科毒性学研究室
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年会長挨拶
この度、平成29(2017)年9月4日(月)、5日(火)の両日に、第24回日本免疫毒性学会学術年会を青森県十和田市にあります北里大学獣医学部において開催することになりました。
日本免疫毒性学会の学術年会も研究会時代も含めて24回目を数えます。特に最近では年会長の考えが全面に押し出される年会になってきたと思っております。そこには、トレンドに迎合しない強い主張があり、むしろトレンドを作り出そうとする意志や気概が感じられました。今回の学術年会では『「免疫亢進」と「免疫抑制」の新たな考え方』というテーマを掲げております。新たな免疫担当細胞が同定、定義され、現象面の「免疫亢進」と「免疫抑制」をあらためて見直し、妊娠における免疫寛容破綻や自己免疫発現の機序などに関しても、これまでにない新たな視点で臨みたいと考えております。
まず、名古屋大学の横井 毅 教授には特異体質性薬物肝障害の免疫学的機序、そして米国メルク社のDanuta Herzyk博士にはバイオ医薬品の免疫毒性評価について特別講演を頂くことにしております。また、医薬基盤・健康・栄養研究所の南谷武春 博士には、ウイルス感染が誘導する自己免疫疾患に関する教育講演をお願いしております。
シンポジウムでは最近免疫毒性として事象が集まりつつある生殖免疫毒性を取り上げます。試験法ワークショップにおきましては、抗体医薬品の免疫毒性評価を進めるにあたっての考慮点などが紹介されます。勿論、一般講演(口頭発表とポスター発表)、学生・若手発表と盛りだくさんです。ランチョンセミナーにおきましても、免疫毒性の専門家から有意義で示唆的なご発表をいただくことになっております。
さらに、学会前日の9月3日(日)には十和田市民図書館多目的研修室におきまして市民公開講座を開催することにいたしました。本学会の学会員でもあられる自治医科大学の香山不二雄 教授が講師をかってくださいました。青森県では、現在「青天の霹靂」(http://seitennohekireki.jp/)というブランド米を全国的にも売り出しています。香山先生には、「コメの安心と安全~カドミウムに関する調査から得られたこと~」というお話をいただき、日本のお米がこうした地道な調査によって安心、安全が守られているということを、市民の方々にも広く知っていただきたいと考えております。
最後に、今回の学術年会を開催するにあたりましては、30代、40代の学会員の方々からも多くのご意見やご協力をいただきました。その熱気もお伝えできるのではないかと考えております。青森県十和田市で全国的な学会が開催されることは決して多くはないと思います。ここ十和田市でこれからの免疫毒性学を見つめることができれば幸いです。
第24回日本免疫毒性学会学術年会
年会長 中村和市
(北里大学獣医学部獣医学科毒性学研究室 教授)